紙飛行機で会話している、ということは伏せておいて。



「まあ、入院生活って大変そうだもんね」


【そうなの。でも今は結構楽しいよ。仲良くなった人もいてさ】


「え!?なになに!?紗那にもついに恋の予感!?」



 持っていた折り紙をすぐにテーブルに戻して、前のめりで興奮気味にそう言った茉凛。


 彼女は恋バナが大好きで、よく話を聞いていた。好きな人なんていなかったわたしはいつも聞く専門。


 まだ仲良くなった人がいるって言っただけなのに勝手に男の子だと決めつけてるところが茉凛らしくて、くすりと小さく笑った。



「なんで笑うの!?」