それをわたしの性格とかをよく知っている家族や茉凛はわかっていたから何も言わずに黙ってそばで見守ってくれていたのかも。


 わたしはそのことに気づきすらせずに自分のことばかり考えてしまっていた。



【わたしね、本当はみんなの優しさが苦しかった。
みんなが笑ってくれるたびに本心を疑って怖かった。でも、今は素直に受け止められる。みんながわたしを大事に想ってくれてるってやっと気づいたから。】


「よし!じゃあこれからもわたしは紗那への溢れる愛を伝え続けるぞー!!」



 そう言いながらわたしの頭をわしゃわしゃと撫でて笑った茉凛。


 向き合わないと見えてこないこともある。

 わたしは今日、それを痛いほど感じた。