でも、やっとこうして口にできたのはきっと想くんのおかげ。


 彼がくれる言葉が勇気をくれた。


 ”愛のある言葉にだけ耳を傾けて。”


 その言葉通り、わたしは愛だけが詰まった茉凛の言葉に耳を傾けてみたのだ。


 実際にそうしてみると、あれだけ受け入れられなかった人の言葉がなぜかするりと受け入れられた気がする。


 今まではすべて疑ってかかってしまっていたからなのかもしれない。


 わたし自身が受け入れようとしていなかったから。


 それでも、少しずつわたしは前に進めているように思う。
 急がなくてもいいと想くんが言ってくれたから。