茉凛とは別のクラスだからわたしに何があったのかはクラスの子たちから聞いたんだろうな。


 わたしからは心配をかけたくなくてそんなに詳しく言わなかったから。

 わたしはごめんね、と言う意味も込めて茉凛の背中を優しく摩った。



「ごめんね、気づいてあげられなくて……っ。紗那が壊れちゃう前に救ってあげられなかった。ほんとにごめん」



 茉凛は肩を小刻みに震わせて、何度もわたしに謝罪の言葉を述べる。


 茉凛が謝ることなんて何もないのに。

 全部、わたしが悪いだけなのに。


 わたしが弱かったから、だから壊れてしまっただけ。


 茉凛が自分を責める必要なんてどこにもない。