たぶんきっと泣きながら喜んでくれるんだろうな。



「元気になってよかったわ。音瀬さんのこれからをわたしたちは応援してるからね」



 小嶋さんが柔らかく微笑んでくれたからわたしも「ありがとうございます」と言い、笑みを返した。


 病院の人たちとお別れの挨拶を終えた後、わたしは先に駐車場で待ってくれているお母さんとお父さんのところへと急いだ。 


 外に出ると、太陽の光が眩しくて思わず目をきゅっと細める。


 ふと視線を上に向けると、どこまでも青く澄んだ空に白いペンキで雑に塗りつけられたような小さな雲がふわりふわりと浮かんでいた。



「……想くん」