あとはこれを繋げるだけっと。

 ここまで作るのに何回かしてきた甲斐あってか慣れた手つきで鶴たちに糸を通して束にしていく。


 そして、ついにわたしと想くんの世界に1つだけの千羽鶴が完成した。



【想くん!みて!完成したよ!】



 ぼんやりとしている想くんに興奮気味に千羽鶴を見せると、彼は驚いたように目を見開いた。



「わ……ついに、俺たちの……」



 そう言いながら出来上がったばかりの千羽鶴にそっと触れた。

 色とりどりの鶴たちが重なった千羽鶴はとても綺麗で美しかった。


 千羽鶴を見つめる想くんの瞳は深い愛情に満ちていて、気を抜けば吸い込まれてしまいそうだった。



【ここに飾ろっか!】