:
☁
:
【あと数十羽でわたしたちの千羽鶴が完成するね】
わたしの退院を1週間後に控えたある日。
その日もわたしは想くんの病室で鶴を折っていた。
「完成、したの……見れるかなぁ」
掠れた声でそう呟いた想くんの状態はかなり悪かった。
1週間でこんなにも人は弱ってしまうのかというほど、病気の進行が早く、今はほとんどの時間を寝たきりで過ごし、天井と見つめ合っていることが多い。
会話をするのも辛そうで、あんまり前ほど話せなくなってしまった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…