自分の心に言い聞かせるように誤魔化そうとするけれど、内心は大ダメージを受けている。
【そっか。同じクラスの人?】
どこまで聞いていいのかわからなかったけど、もうここまできたら相談役にでもなってやろうじゃない。
「んー、紗那ちゃんには秘密」
いたずらっぽく微笑む想くんにわたしの単純な鼓動はドクンと甘い音を奏でる。
ず、ズルい……。
秘密なんて聞いてないし、そもそもそんな笑顔も反則です。
【教えてくれてもいいじゃん】
そんなやり取りをしながらも折り紙を折る手は止めない。
あともうちょっと。
あともうちょっとだから。
「やだね」
【えー、ケチ!】
「そういう紗那ちゃんはいないの?」