こんなにもかっこよくて明るくて優しい人を女の子が放っておくわけない。


 わたしもクラスにいたら好きになっちゃいそうだもん。

 クラスにいなくても好きになっちゃってるけど。



「モテないよ。ていうか、好きな子以外にモテても嬉しくないでしょ」


【想くんは好きな人いるの?】



 その文字を打った画面を見せてからわたしは止まっていた鶴を折る作業を再開した。


 想くんの顔が見れなかった。

 ”いる”って言われたときに上手くリアクションできるかな。



「……いるよ。めちゃくちゃ大好きで大切にしたい人が」



 頭を鈍器でガツンと殴られたような衝撃が走る。


 やっぱりそうだよね。いるよね。