【えっと、次はピンクだっけ?】


「違う違う。赤だよ」


【あ、そっか。ごめんごめん】



 千羽鶴を一緒に作ろうと提案した翌日からわたしは想くんの病室へ足しげく通い出して早4日が経った。


 すでに半分ほど作られていた千羽鶴は徐々に目標の千羽へと近づいていた。


 想くんは体調の悪い日はわたしが折っているのをただ見守っていて、体調が良い日はゆっくりだけど一緒に鶴を折ってくれる。


 だから、わたしは想くんの病気が少しでも良くなりますように、と一羽一羽願いを込めて丁寧に折っている。


 想くんはわたしが投げた紙飛行機の折り紙を四等分に切って鶴を折っていたらしい。