わたしが混乱しているのを察したのか陸さんが言葉を続けた。



「風上想。それが弟の名前です。あなたには入院しているのは僕だと伝えていたみたいだけど本当に入院しているのは弟の想なんです」



 風上……想……?

 じゃあ、わたしが今までやり取りしていた想くんって風上くんのことだったの?


 嘘だと思いたくなったけれど、もし本当に風上くんがわたしがやり取りしていた想くんだったとするなら風上くんに会うたびにどこか惹かれていくのも、想くんと似ているなと思ったことも、全部納得がいく。


 でも、お兄さんがどうしてここに?


 もしかして……と考えて首を横に振った。


 そして、お兄さんに慌てて打った文字を見せる。