「やっと紗那も退院だね」


【あと半月あるけどね】


「まあまあ、そう細かいことは気にしないで!」



 足だけでなく、怪我の状態もずいぶんとよくなったある日。

 退院を半月後に控えたわたしの病室には部活を終えた茉凛が来ていた。


 二週間ほど前に想くんから紙飛行機が届いたっきりわたしたちの繋がりは途絶えていた。

 わたしから紙飛行機を飛ばすこともできず、来るかもわからない想くんからの紙飛行機を待っているだけの日々。

 想くんからもらったメッセージを毎晩読み返していることなんて君が知ることはないんだろうな。



「紗那が退院したら一緒にスイーツ食べに行こ!」


【わ!それいいねー!】