想と名乗る男性はお世辞にも字が綺麗だとは言えなかったけれど、その文面からは揶揄うような気持ちは一切感じられずにわたしが昨日投げた気持ちをしっかり考えたうえで返事をしてくれたのだというのがひしひしと伝わってきた。


 まさか、返事が返ってくるなんて思ってもいなかった。

 誰にも知られないと思って吐き出した言葉だったのに。

 どうしよう。
 もう一回、返事をするべきなのかな。でも、どこの誰かもわからない人だし。

 そんな不安や悩みが頭の中をぐるぐると回る。


 知らない人と関わるのは怖い。

 だけど、この想って人はわざわざわたしの為に返事を考えて紙飛行機で言葉を届けてくれた人だ。