ーーーーー…とある冬の日のこと。



年明けを数日後に迎え、俺は最後の追い込みを行っていた。

今年の仕事は、今年のうちに終わらせないとな。
 
ただでさえ、今年は…いや、今年も。

しょっちゅう「あいつ」に邪魔されて、全然仕事が出来なかったからな。

最近寒くなってきたし、あいつも大人しくなってるだろう。

今のうちに、仕事を全部終わらせてしまおう。

…などと、思っていたのが既にフラグだった。

一時間くらい経って、段々乗ってきたタイミングを狙い澄ましたかのように。

慌ただしい足音がして、俺の執務室の扉が勢いよく開けられた。






「ジュリス隊長。ジュリス隊長ーっ!」

「…何だ」

…猛烈に、嫌な予感。

「た、大変申し上げにくいのですが…その…ベリクリーデ隊長が、御乱心です」

「…そうか」

分かってたよ。いつもいつも、そういう運命だからな。