…おかしい。
いつものシュニィなら、もっと話が分かるはずだ。
生来平和主義な性格で、手荒なやり方を嫌うシュニィは。
仮に隊舎に賊が忍び込んだとしても、そのようなトラブルは、可能な限り話し合いによって解決することを望むはず。
素性の分からない相手に、こんな風に容赦なく杖を向けるような真似はしない。
記憶を失っただけではなく、本来の性格まで歪められている…?
そういえば、俺もそうだった。
部屋に侵入者…ベリクリーデが入り込んできた時。
あの時はベリクリーデのことを、正体不明の侵入者と思い込み。
ベリクリーデの話を聞こうともせず、真っ先に杖を向けた…。
普段の俺だったら、まず説得と話し合いを優先し。
万が一向こうが暴力に訴えようとしたら、その時初めてこちらも杖を取る。という判断をしたはずだ。
それなのに俺はあの時、何であんな暴力的な、極端な行動を取ってしまったんだ?
だが、今は目の前のベリクリーデを救うのが先だった。
「違うんだ、シュニィ。杖を収めて、話を聞いてくれ!」
「ジュリスさん、いくらあなたの頼みでも聞けません。聖魔騎士団に仇為す者は、私の手で…!」
「っ、くそっ…!」
止めようとしても、シュニィは止まってくれそうになかった。
こうなったら、最終手段。
強行突破あるのみ。
俺はベリクリーデに向かって飛び出し、その手を強引に掴んだ。
「逃げるぞ、ベリクリーデ!」
「っ…!」
窓を突き破って、俺はベリクリーデを連れて外に飛び出した。
我ながら大胆なことをしたものだが、シュニィからベリクリーデを守る為には、こうするしかなかった。
「っ、待ちなさい!」
シュニィが叫ぶ声が聞こえたが、俺は振り返らなかった。
そのまま俺はベリクリーデを連れて、聖魔騎士団魔導部隊隊舎の敷地内から飛び出したのだった。
いつものシュニィなら、もっと話が分かるはずだ。
生来平和主義な性格で、手荒なやり方を嫌うシュニィは。
仮に隊舎に賊が忍び込んだとしても、そのようなトラブルは、可能な限り話し合いによって解決することを望むはず。
素性の分からない相手に、こんな風に容赦なく杖を向けるような真似はしない。
記憶を失っただけではなく、本来の性格まで歪められている…?
そういえば、俺もそうだった。
部屋に侵入者…ベリクリーデが入り込んできた時。
あの時はベリクリーデのことを、正体不明の侵入者と思い込み。
ベリクリーデの話を聞こうともせず、真っ先に杖を向けた…。
普段の俺だったら、まず説得と話し合いを優先し。
万が一向こうが暴力に訴えようとしたら、その時初めてこちらも杖を取る。という判断をしたはずだ。
それなのに俺はあの時、何であんな暴力的な、極端な行動を取ってしまったんだ?
だが、今は目の前のベリクリーデを救うのが先だった。
「違うんだ、シュニィ。杖を収めて、話を聞いてくれ!」
「ジュリスさん、いくらあなたの頼みでも聞けません。聖魔騎士団に仇為す者は、私の手で…!」
「っ、くそっ…!」
止めようとしても、シュニィは止まってくれそうになかった。
こうなったら、最終手段。
強行突破あるのみ。
俺はベリクリーデに向かって飛び出し、その手を強引に掴んだ。
「逃げるぞ、ベリクリーデ!」
「っ…!」
窓を突き破って、俺はベリクリーデを連れて外に飛び出した。
我ながら大胆なことをしたものだが、シュニィからベリクリーデを守る為には、こうするしかなかった。
「っ、待ちなさい!」
シュニィが叫ぶ声が聞こえたが、俺は振り返らなかった。
そのまま俺はベリクリーデを連れて、聖魔騎士団魔導部隊隊舎の敷地内から飛び出したのだった。