そして、ルディシアさんのみならず。

「私も力を貸しましょう」

「…イレースさん…」

その為に、わざわざルディシアさんを捕まえて、ここに来てくれたんですね。

「ありがとうございます…」

「礼を言われることではありません。私は私の為にやっているんです。…あんなパンダ学院長でも、学院に居なかったら生徒が心配して、真面目に授業を聞きませんからね」

ぱ、パンダ学院長ですか…。

憎まれ口を叩いているけれど、イレースさんも心配なんですね。きっと。

今この状況で、二人の助っ人…しかも、ルディシアさんとイレースさんの二人となると、非常に大きな戦力となる。

「もう少し…持ち堪えられます」

二人の助っ人のお陰で、少し持ち直した吐月さんが、顔を上げて私に言った。

…分かりました。それでは。

「今の間に、私達も少しでも魔力を回復させましょう」

私は、クュルナさんやエリュティアさん達にそう言った。

クュルナさん達も、揃って頷いた。

少しでも休んで、英気を回復して…そうすれば、あと少し。

学院長先生方が戻ってくるまで、全員、生きて持ち堪えられるかもしれない。

…こちらは、やれるだけのことを全部やります。

だから、シルナ学院長先生。あなた達も…。