弘樹はお母さんがいなかった
いなかった訳ではないが、帰ってこなかった
幼い頃はなんでなのかわからず
ただそういうものなのかな?っておれは思ってた。

当たり前にオレの家にいて
当たり前に飯食って風呂入って遊んで

夜になるとお父さんが迎えに来て帰る
朝になるとお父さんがうちに送ってきてくれる

それが当たり前だった。