まだ不満げな晴斗と、止めようとしてる私。
その両方の腕を引いたのは雪斗だった。
そして雪斗は、桃井さんと他の子たちに厳しい声で言う。

「本当は誰が悪かったか、もう分かっただろ。それに、1人を大人数で詰めるのは、卑怯だ」

迫力に押されて、女の子たちがみんなビクッとする。

「あと無抵抗の女に手をあげるのは、絶対ダメ。もう二度とこいつに手を出すなよ。俺たちが許さねえ。それだけ覚えといてくれれば、後はいいから」

雪斗はそれだけ話すと、話はもう済んだとばかりに私と晴斗の腕を引く。

晴斗は雪斗に連れられて、渋々と 。
私はほっとした気持ちで。


そして私たちは3人で、校舎裏を後にした。