新庄と交際を初めて半年が経過した。

私の頭痛は快方に向かっており、頻度も程度も減少していた。

「モモコ、今日は天気が良い。体調が良ければ、以前話していた平野に連れて行きたいのだが。」

「わたる様、私は暑いのは苦手です。」

私は、以前よりもハッキリと言葉を話すことが出来るようになった。
それもこれも、わたる様のお陰だった。

「……それは善処する。私を日除けの壁に使うと善い。それか、スミに頼んで日除けの物を何か、」

「……では、タケルの毛並みを整えてきます。」

タケルとは、わたる様の愛馬の名前だ。



「……それは、賛成という意味か?」

「はい。」