「え……?……あ、、それは、」

「大切なことのように感じたが、そうでは無いのか?」

「……いえ、大切な、ことです」

「うむ。それであれば聞かせておくれ。」

私は、布団をギュッと握りしめた。

「……わたし……えっと、」

ダメだ。上手く呼吸が出来ない。
伝えたい言葉が喉の奥につっかえているようだ。





_言いたいこともハッキリ言えないなんて。

_見損なったわ。

_ちゃんと言葉の教育受けたの?

_話し方が変だから嫌だ。



過去、私に浴びせられた酷い言葉が脳裏をよぎる。

このままではいけない。
言いたいことは、その場でハッキリと言わなければ伝わらない。そして、機会を逃しても必ず次があるというわけでもない。

__あの日は、下手すればもう二度と目を覚まさなかったかもしれないのだ。

















「私、わたる様のことが好きです。」








生まれて初めて、言葉が詰まること無く流れた。