「住吉、善いぞ。」

「兄殿、お時間をありがとうございます。」

新庄と住吉は、部屋の中へ入った。

「そこに座るといい。」

新庄は、自分と住吉の座布団を敷いた。







「それでスミ、話とは何だ?」

「兄殿、ひと月前のあの事件の時、郵蘭に言われたのです。血の繋がりのない兄弟だと。兄殿は、何故、俺を本物の弟として見てくださるのでしょうか?」

「…それは、血の繋がりが無いのに、ということか?」



住吉は俯き、小さく頷いた。