「何事だ、」

「なに、今の、」



「モモコ、ここで身を潜めていろ。後で迎えに行く。……その後に、先程の続きを聞かせておくれ。」



___繋がれていた手がパッと離される。



新庄に言われたとおり、私は少し背の高い草むらに身を隠した。

新庄は、無事でいられるだろうか。
現役の武士なのだから、そう簡単にはやられないとは思っているが、今は夜間、装備も全くない無防備の状態だ。


___私はただ、彼の無事を祈るしか無かった。