祭壇と左右の回廊を飾るステンドグラスが眩く光を放ち、白を基調にしたクラシカルなチャペルに厳かなパイプオルガンの音色が響いた。

三歳になった光莉と陽太がまいた花びらがバージンロードを飾り、その先には最愛の男性がこちらを熱い眼差しで見つめている。

ジャケット、ベスト、ネクタイまですべて白でまとめたタキシード姿の彼は、まるでおとぎの国の王子様のようにカッコいい。

ゆっくりと歩みを進め、田辺が晴臣に萌を託すように送り出してくれた。

「萌、綺麗だ」

ストレートな褒め言葉に照れつつ、萌は素直に小声でお礼を告げる。

「ありがとうございます」

ふたりで並んで祭壇へ向かい、神父から愛の教えを賜る。そして誓いの言葉を交わし、指輪を交換すると、晴臣がゆっくりとベールを上げた。

「君を妻に迎えられて、俺は本当に幸せだよ」
「私も、とても幸せです」

互いに微笑み合い、そっと唇を重ねる。