ずっと萌がほしかった。

過去に彼女と交わした愛の記憶があるからこそ、狂おしいほど求めてしまう。

「萌を抱きたい。いい?」
「私も、晴臣さんに触れてほしいです」

背中に腕が回され、体温がぐっと上がった。

昼間はできなかった深いキスをすると、それにおずおずと応えようとする萌にますます愛おしさが募る。

そのままパジャマを取り去ろうと裾に手をかけると、彼女がハッとした表情で晴臣を見上げた。

「あっ、私、お腹に傷が……」
「傷?」
「帝王切開だったのでどうしても残ってしまって、だから」
「萌」

晴臣は萌がなにを言いたいのかを察すると、不安そうに見上げる彼女の頬を包み込み、しっかりと目線を合わせた。