「私も、晴臣さんが好きです。大好き」
普段の清楚な雰囲気とは裏腹に、目を見張るほどの色香を纏った彼女を前にして思わず喉が鳴った。
そっと顔を近づけると長いまつ毛が恥ずかしそうに伏せられ、指輪で飾った左手にきゅっと力が込められる。
あまりに可愛らしい反応に我慢が利かず、そのまま彼女の唇を奪った。三年ぶりに触れる萌の唇はどんなチョコレートよりも甘い。
「ん……」
柔らかい唇を二度三度と角度を変えつつ啄み、触れては離れるを繰り返す。そうでもしないと、深く貪ってしまいそうだった。
言葉はなく、同じくらいに互いを求め合っているのが伝わってくる。
けれど今はまだ日が高い時間帯で、隣の部屋では双子がすやすやと昼寝している。きっとあと一時間もすれば起きてくるはずだ。
三年ぶりに萌に触れるのに短時間で済むはずもなく、なによりソファでおざなりにしなくはない。
夜までの我慢だと細く焼き切れる寸前の理性をなんとか保ち、唾液に濡れた唇を解放する。くったりと身体を預けてくる萌の湿った吐息がさらに晴臣を掻き立て堪らなくさせた。
双子が起きてくるまで何度もキスを交わし、そのたびにこれ以上進めないともどかしさとの戦いだった。