「パパ! ずっと、いっしょ!」

光莉は彼女なりに理解したらしく、はじめて晴臣に満面の笑みを向けて抱きついた。

「光莉、ありがとう。これからはずっと一緒だ」

胸に飛び込んできた小さな身体を、晴臣がぎゅっと抱きしめる。

陽太が晴臣と仲よくなっていくのを見て、きっと光莉もこうしたかったに違いない。それでも躊躇していたのは、いつかパパが海の向こうへ行ってしまうかもしれないという不安があったから。

ようやく思いっきり甘えられた光莉は、晴臣のワイシャツが皺になるほどぎゅっとしがみついている。

「あー、よーたも! おみしゃん、ぎゅー」
「ちがうよ、よーた。パパ!」
「パパ? おみしゃん?」
「そー」
「ん、わかった」