「すみません。光莉は人見知りで……」

なんだか申し訳なくて謝ると、晴臣は首を横に振った。

「謝ることじゃないよ。それに、出会ったばかりの頃の萌を思い出して微笑ましくなった」
「え?」
「萌も俺の家に来たばかりの頃は、こんな感じで警戒してただろ?」
「そう……でしたか?」

初対面の時の話を引き合いに出され、恥ずかしさに身を竦める。

あの頃は晴臣のような美貌の持ち主の男性と話すのすら緊張して、きっと挙動不審だった。もちろん今でもドキドキするけれど、彼と一緒にすごす時間の心地よさを知っているため、警戒心は微塵もない。

「顔を合わせたのは今日が二度目なんだ。まだ慣れなくて当然だよ」
「晴臣さん」
「陽太も、光莉も。俺はこれからも君たちと一緒に遊んだり、こうやって出かけたりしたいんだ。少しずつでいい、仲よくしてくれるかな?」

晴臣が萌と双子に許可を求めるように尋ねると、真っ先に手を上げたのは陽太だった。

「いーよ! よーた、おみしゃん、なかよし」
「ありがとう」
「ぶろっこり、あげりゅ」
「ブロッコリーは陽太が食べような」
「えぇー」