「あのっ」


ドキドキと心臓を鳴らしながら固まっている私の隣で、美月が声を震わせてからすうっと大きく息を吸った。

そして──。


「単刀直入に訊きます。みなみちゃんのこと、好きなの……っ?」


……は?


「えっ!?」



──爆弾を落とした。


当然、私の頭は一瞬にして真っ白になる。

だって、好きなのかとかそんなの……。


ほら、彗だって何言ってんのみたいな顔してるし!


「ごめんね、彗。変なこと──」

「あんたは黙ってて。あたしたちは市ヶ谷くんと話してるの」

「っ」


嘘でしょ?!

黙ってとか言われても……!