──あっ。

と、登校してきたばかりの樹里と目が合って。


〝たすけてぇ〟

縋るように出したテレパシーが、なんとか通じたみたい。


「みなみー、先生に呼ばれてるよ」


機転を利かせてくれた女神が、私を廊下に誘いだした。



***



……はぁ〜助かった。


助けてくれた樹里、そして後からやってきた美月と3人で、人気のない階段付近の廊下までやって来た。


登校して早々、こんなことになるなんて。

完全に甘く見てました、私。