懐かしい夢を見た。

小さい頃に彗と宙くんと公園でよくやった、〝お姫さまごっこ〟の夢。


絵本の中の主人公に憧れて、飽きずに2人を誘ったその遊びには、お姫様と王子様しかいなくて……。


必然的に、王子様が2人の世界。



『彗王子、宙王子、踊りましょう?』


見よう見まねでダンスをしたり。


『きゃーたすけて〜』


捕らわれの姫になってみたり。


考えたら、5つも上の宙くんが私のわがままに付き合ってくれてたなんて、ありがたすぎることだよね。


……そんなことに気づけずに、私は色んなシチュエーションを考えては2人と疲れるまで遊んだ。



──だけどそんなある日。

公園に遊びに来てた私と同じ歳くらいの男の子がこっちへやってきて、言ったんだ。