***
……はぁ、楽しかった〜。
名残惜しくも真っ暗になる前に別れ帰宅した私たち。
お父さんとお母さんの詮索をなんとか躱しきり、早々と寝る準備万端になった私は、ベッドに倒れ込みそっと目を閉じた。
彗との初デートは、とっても新鮮で楽しくって、瞬く間に時間が過ぎていった。
プラネタリウムも最高だったし、そのあとお揃いもゲットしちゃったんだよね。
思い出が形に残るって、素敵……。
ストラップみたら思い出しちゃうよね絶対。
あぁ……ホント、夢みたい。
……それに。
『デートの邪魔しないでね?』
友だちにもああやって言ってくれるなんて──。
「きゃ〜!」
思い浮かんだその声に、思わず足をバタバタとさせてしまう。
でも……あんなの、反則だもん。