「みなみちゃん、かわいーね。そのワンピース」

「ホント? ありがとう。佐渡くんも私服かっこいいねー」


制服以外の佐渡くんを見るのは初めてだけど、オーバーサイズの緑のカーディガンがよく似合ってる。


佐渡くんだけじゃない。

みんな雑誌に出てきそうなくらいオシャレ! って感じだ。


五代くんはボーイッシュな感じのパーカーがいつも髪に付けてるバッテンのヘアピンにぴったりな雰囲気だし。

牧くんは絶対難しいはずの柄シャツを上手に着こなしている。


女の子たちも、二人ともミニ丈のボトムスで綺麗な足を見せてて。

同性の私でも前から歩いてきたらつい振り返って見ちゃいそうかもって思ってしまったくらい。


「マジで? やったー。彗聞いた? 俺みなみちゃんに褒められちゃった」

「……そりゃよかったな」

「なんだよそれー。妬いてんの?」

「はいはい」


……ふふっ。やっぱり仲良いなあ。


いつものようにわちゃわちゃと彗に絡み出した佐渡くんを見て、微笑ましく思ってしまう。

そんな時。