「やったね、彗!」
こっそり喜んで、今度は外でお昼ご飯を食べに行くことにした。
「ねー、何食べる?」
「んー」
そうやって並んで歩きながら、今日はパスタの気分かな〜なんて考える。
ミートがいい?
それともカルボナーラ?
んー。どっちも捨て難いし……。
「あれー?」
突然女の子の声がして、その方へ振り向く。
「えー彗とみなみちゃんじゃん?」
「さ、佐渡くん! 牧くん、それに五代くんも」
すると目に映ったのは、彗のお友達御一行。
……と、名前の知らない女の子2人。
遊びに来てるんだろうけど、まさかこんなところでバッタリ出会うとは。
「てか彗ぃ。今日用事あるってこのことかよ〜」
「……おい、離せ千也」
びっくりして瞬きを繰り返していると、五代くんがニヤニヤと目を細めながら彗の首に腕を回した。
突然べったりと絡まれた彗は、あからさまに迷惑そうな声を出して顔を歪めている。
そんな中、佐渡くんが私の方を見てにこっと口角を上げた。