『星、きれいだねぇ』 『だろ?』 『ねぇ、彗。また一緒に観に来ようね。絶対。約束だよ』 『ああ。絶対な──』 あっ。 脳裏にとある光景が流れた瞬間、私は彗の方を見ていた。 それに気づいたらしい彗星がこっちを向いて不思議そうに眉を動かしたから、すぐになんでもないと首を振って前を向いた。 ドクン、ドクン。 心臓が激しく鳴ってる。 ……そうだ。 たしか私が7歳の時。 七夕の夜、彗と二人で星を観にいったんだ。