「わあ、すごいな」

「ふふっ、座って座って」


促してから、同じように席に着く。


彗と宙くん、そして私。

こうやって3人でゆっくり過ごすのは、いつぶりだろう。



「はい。宙くんには、これも」


早速ケーキを切り分けた私は、〝宙くんおめでとう〟と書かれたチョコプレートを乗せる。


「ありがとう」

「さあどうぞ、召し上がってください!」


促すようにそう言うと、宙くんはフォークを手に持ちケーキを掬いとった。


ドキドキと見守る。

すると、パクッとその口に運ばれて。


「おいしい……!」


零れた言葉に、私はパァァと心を輝かせた。