──それから数日後。

私は精一杯のオシャレをして、最高の気持ちで、とある場所に来ていた。


楽しみにしていた夏休みをあっという間に迎え。

その中でも一番に待ち望んでいた日が今日、ついにやってきたんだ。


そして、あれだけ明るかった日が沈み始めた頃。

目を瞑った私は、大好きな人に手を引かれて歩き始めた。


……はぁ、どうしよう。

一歩進むごとに鼓動の高鳴りが募っていく。


しばらくすると、その足はぴたりと止まった。

それにならい同じように歩みを止めると。


「みなみ、目ぇ開けていーよ」

「……うん」


耳に届いた合図に頷く。

そして、ドキドキとするのを感じながら、ゆっくりとその目を開いた。