「今度はちゃんと逃げずに言うね」 「みなみ……?」 〝あの時〟あなたの手を取れなかったこと。 ずっとずっと後悔してた。 今ならなれるかな。 「私の、王子様になってください」 ──憧れた、強いお姫様に。 ゆっくりと見つめたら、すぐに甘い口付けが交わされた。 「みなみはずっと、俺のお姫様だよ」