「えっ……えぇ!? まっ……!」



一瞬、時を奪われた。


視覚から入ってきた情報を整理する余裕なんてない。

思考なんてもう既に止まってる。


ただ、その時ぶわっと身体中に何かが広がったんだ。


「うそ……」


どうしよう。

感情がおかしい。


だって、こんなの……。



「彗ぃ〜〜覚えてたの〜〜っ!?」


気付けば私の目にはたくさんの涙が溢れていた。


たどり着いた先は、行きたかったあの場所で。

見上げた先は、見たかった景色で。


こんなの、夢でも見てるんじゃないかって思っちゃうじゃん……。


「約束しただろ。また来ようなって」

「っ、うんっ」


そうだ。約束……したんだ。