……凛ちゃん!?

本当のことを話そうと口を開いた、次の瞬間だった。

急に声を上げた彼女に意図せず身体が動いた。


「大丈夫?」

「……うん」


盛大にコケた凛ちゃんは、膝を擦りむいてしまったみたい。


「ちょっと待ってね」


私はそう言って、ごそごそとかごバッグの中を漁る。


……あった。

近くの水道で傷口を洗い流してから、その部分に取り出した絆創膏を貼ってやった。


「痛いの痛いのとんでいけー」


これで少しはマシになるかな?

しゃがんだままそっと顔を覗くと、凛ちゃんの口が小さく動いた。


「……ありがと」


……っ。


「どういたしまして」


たまらず口角をあげる。

目を逸らしていうその姿に、思わずキュンとしちゃったんだ。


と、その時。