「では、出席をとります」


まもなく始まったSHR。

先生の声が聞こえる中、私はふと窓の席を眺めた。


空の青が不思議と、とてつもなく綺麗に見える。

限りなく澄んでいるそれが、今の私の心を映しているように思えて。

自然と微笑んでいた。


これからどんな毎日になるんだろう。

想像もできないけど。


……きっと、素敵になるよね。



「栢野」

「はい!」


私はほんの少し、いつもより明るめの声で返事をした。