「もちろんっ」
溢れ出す想いが、つーっと一筋の雫となって頬を伝う。
いくら抱き締め返しても足りない。
毎秒更新する大好きの気持ち。
隙間なんて1mmもないくせに、なんて贅沢な悩みなんだろう。
でも不安だったから。
このまま、彼女どころじゃなく幼なじみにさえ戻れなかったらどうしようって。
だけどこうやって、両想いになれるなんて──。
「好きだよみなみ」
「っ!」
「ふっ、真っ赤」
「だってぇ」
……彗のせいじゃん。
「これで信じてくれた?」
「うん。……ちょっとね」
私が俯きがちに答えると、彗は見るからに嫌そうな顔をした。
「……お前なぁ」
……でも、許してよ。
私だって彗のことを信じてないわけじゃない。
むしろ信じてる。
だけどね?
「ずっとずっと好きだったから、まだ夢みたいなの!」
ぎゅっと腕にしがみつきながら言うと、
え?
と不思議そうな顔をした彗と目が合った。