***



それからの時間は、あっという間に過ぎていった。

あのあと保健室からギリギリ教室に戻ってこられた私。

ちゃんと授業は受けられたけど、内容なんてほとんど入ってこなかった。


ひとまず謝ることはできたし、彗も怒ってはないっぽかったから、それだけはとりあえずよかったんだけど。

今度からどんな顔して合えばいいの?

とか、

変な態度とっちゃったらどうしよう?

とか、

そんなことを考えてる間にいつの間にか50分が終わってて。

時の速さにびっくりしているうちにまた次の授業が終わってて。


気づけばもう、放課後。

保健室で寝てた彗も、お昼休み頃には復活したって風の便りに聞いた。


……はぁ。

ダメだなー私。

気がつけば頬は緩んでるし、ずっと彗のこと考えちゃってる。


……でも、それもしかたないよね?

だってもしかしたら私、彗と両想いかもしれないんだもん。