……なっ。


「なんでぇ?!」


離れる否や、へなへなになりながら触れた部分を両手で押さえる。

というのに、彗はすました顔でこう言うんだ。


「みなみが頑固だから……?」


ってことは。


「私の、せい?」

「はい、これで解決。この話終わり」


いやいや、解決してないよ!

だって、こんなの……。


「ねぇ……!」


ドキドキとする心臓のまま、なんとか絞り出せた声。

続けてなにか言い返してやろうと思ったその時。


「んだよ、もっかいされてーの?」

「っ!?」


返ってきた声と眼差しに、脳内が一瞬にしてぐじゃぐじゃにされてしまった。