とにかく、学校に来たら早急に謝らないと!


「それより〜。どうなのよ、あれからなんかあった?」

「えっ」

「全校生徒の前で見せつけておきながら、なんにもないなんて言わないよね?」


ふと浮かんだ一つの説にドクンと心臓が鈍い音を立てたその時、不気味な笑い声と共にねっとりとした好奇の眼差しを向けられ、うぐっと顔が強ばった。


「だ、だから、あれは事故で!」

「事故から始まるコトだってあるじゃない?」

「〜〜〜っ」


もう、やめてってば。

そりゃ何かあればいいよ?

だけどなんにもないどころか、あれから全く顔も合わせてないんだもん。


「きゃー、あの子っ」

「ほんとだー」


え?

……ちょっ!?

階段を上り終え、廊下に差し掛かった時だった。


「……みなみ。アンタも一躍有名人みたいね」


うぅ……。

簡単には否定できないほど、いくつもの目が明らかに私の方を見ていた。

それも、舐め回すような、突き刺すような、重く鋭いもので。