あーあ、やっぱりダメだったかぁ……。

惨敗した事実に肩を落とす。


彗のことだから、そう簡単に乗ってくれるとは最初から思ってはなかった。

なかったんだけど……。


せっかくだったのになあ。

恋人同士の期間にしかできないことだし、この際勢いで出ちゃうのもありかなあって心の奥でちらっと思ってたのに。


……しかたない。私も帰ろ。



【樹里〜ダメだった〜〜】


自分の部屋に入り椅子に座るなり、私は発案者の彼女に無惨な結果を送信した。

『結果報告よろ!』なんて言われちゃったんだもん。

悲しいけどこれで任務完了。

この話は忘れようっと。