「ねぇ、修哉どうしてかやっぱり聞いていい?」

「何のことだ?」

「……一目ぼれしてもらうほど……魅力ないかなって……わっ!」

修哉が私の額を痛くない程度に小突くとふっと笑った。

「そんなことないよ。恋は魅力的だよ。俺からしたら早く自分のものにしないと誰かにとられやしないかこれでも内心ヒヤヒヤしてるからね」

「そう、なの……?」

「ああ。はやく俺に落ちてくれると助かるよ」

(~~~~っ、なんて言ったらいいかわかんない……)

私はそっと、つくねの櫛をクシ入れに入れると修哉が頼んでくれたお茶漬けを食べ始める。

隣の修哉は二杯目のビールを飲み干すと私の分と一緒に温かいお茶を注文した。

「そうだ、二週間後、先日オープンしたホテルのオープニングパーティーがあるんだ。恋には俺の秘書として同行して欲しい。いいかな?」

「えっ、二週間後?! そんな華やかなとこ私……」

思わず私はお茶漬けをむせそうになった。修哉はすぐに私の背中に手を添える。添えられた背中の熱がお酒の力を混ざって全身を熱くしていく。