放課後、今日は星良とファーストフード店でおしゃべり。

「魔王って勉強できるの?」
「まあ志月と双子だからね。でも、ちゃんと勉強してた頃の話だよ」
「それで? 魔性の女の陽波ちゃんは、どっちを応援してるのかな?」
「その言い方やめてよ。志月に決まってるでしょ、彼氏なんだから」

私の彼氏は志月なんだってことをはっきりさせるための勝負なんだから。
そんな会話を繰り返しながら、試験期間はあっという間に終了した。

「え!? 架月満点かよ」
「勝手に見るなよ」
「でもお前、世界史も満点だったよな」
「だから、勝手に見てんじゃねーよ」
架月と友だちが騒いでいる声はクラス中の耳に届いていて、私にだって聞こえてるのにわざわざ星良が報告をくれる。
「これは、もしかするともしかするんじゃない?」

私だって、バスケの時とは反対のことが起きていて驚いている。

星良の言う通り、もしかしたら……なんてことを考えてしまう。