「あ…」
「マンション前にいたら弥生ちゃんと出てきたからさー、あっ、写真あるけど見る?」
未央はスマホを持った。
「いや、いい…」
「私、怒ると体力使うから嫌なんだよね、弁解するなら一応聞くけど?」
未央は冷たく言い放った。
「昼に連絡がきて…会っただけだよ、ほら、未央いないしメシ食いにさ」
「ふーん、昼から連れ込んで2回もヤッてたんだ、私の部屋使うなんて信じられないんだけど、浮気するならラブホでも行ってくれたらバレなかったのにね、ゴミ箱に証拠残ってたしね」
「あっ…」
晴海くんは何も言えなくなっていた。
「私、サークル辞める…一応言っておくけど晴海くんと気まずいからって理由ではないから、家の事情でバイトをする事にしたからなの」
「バイト?」
「うん、だからいい機会だから別れよう、晴海くんに会う暇もなくなるし、浮気する人も嫌だしね」
「……未央、何でそんなに冷静なの?違う人みたいだ、話し方も声のトーンも、可愛い未央は演技だった?」
ごくんと唾を飲み込んだ。
「私、これから変わるのよ!帰って!弥生ちゃんとお幸せに」