そうだ、確かそう言ってた、未央は素直に聞くことにした。

「まず、親父の話によるとお父さんは今の会社でまだ社長として働いている、そして養育費も払っていて後は自分のアパートの生活費の残りを返済に当てているのが現状」

「うん」

「ウチの会社に売ったから前の家は今はウチの会社のものだけど、それを親父が仮押さえしてて他に売るつもりはないらしい」

「え?それはお兄ちゃんの会社が困るでしょ」

「不動産なんてなかなか売れない物件もあるしな、まあ、お父さんは借金返済と家もまたみんなで住めるように買い戻すことを今は頑張っているんだ」

「すぐは無理でしょ」

「予定は10年くらいらしい」

「結局、私のやる事は変わらないのよ、夜の仕事して、稼いで学費を貯めるの!」

「さっき、このマンションを出たいと言ったよな?」

「もちろん!この部屋で元彼が女連れ込んでた所なんて早く出たかったけど、更新まで我慢したの!」

未央は珍しく興奮していた。

別れる時は冷静だったのに…