「そうです、ブランコが怖くて…お兄ちゃんて呼んでました?」

「うん」

「ふふっ、お兄ちゃん…懐かしいかも(笑)」

未央は無意識に普通に笑っていた。

教育実習の時に思わず未央って呼びそうに何度もなってさ

お兄ちゃんは楽しそうに話してくれる。

時計を見るとシャンパンを2つと注文してくれた。

「あれ、みぃちゃん、お酒?」

バーテンダーさんに聞かれた。

「私、今日20歳なんです」

「へぇ、おめでとう」

「ありがとうございます」

「じゃあ、軽めにしとくね」と言ってくれて
店内にみぃちゃん誕生日だってと言ってくれると店内は拍手をくれた。


未央は頭をペコペコ下げていた。


下を向いて未央は目頭をそっと押さえていた。

「未央…」

「ごめんなさい…嬉しくて」

「話がある、今日も5時?」

未央は頷いた。

「迎えに来る」

「…わかりました」

飲み放題の時間を過ぎるとお兄ちゃんは店を出た。

バイトが終わり周りをキョロキョロ見回すと買い物袋を持って足早にやってきたお兄ちゃんがいた。